Saint Bleu

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FF14暗黒騎士50~80感想まとめ

FF14暗黒騎士のジョブクエ感想、レベルごとにわりと長文を書き残してたので、50~80をひとところにまとめておこうかなと思いました。60だけ個別の感想がないんだけど、70で触れてるのでそれで。
というわけでそれぞれまとめてみただけの記事です。

 

○Lv30~50

(50コンプリート時期:蒼天IDイシュガルド教皇庁前)

「フレイ君」の聞かせる声が主人公のものなのかなっていうのはなんとなく察してたんだけど、エーテルがあれやこれやしてそんなことになってたのびっくりした。明らかに遺体に何か宿ってたもんね。でも元のフレイ君の生の渇望と主人公の負の感情が引き合ったのは「生きたい」という強い願いが共通してたってことなんだよね。「フレイ君」はこのまま主人公が英雄になって誰かのために死んでしまうかもしれないって思ったんだよね。痛みも苦しみにも向き合わずにただ誰かのために走りながら……。

負の感情の立場から見ると、英雄に頼ってくる人たちのこと弱くて人にすがってばかりのくだらない奴らって思えるのかもしれない。プレイヤー的には、新生後半で神の力封印されたあたりが一番「英雄やめたい」って思ってたから、あのとき「フレイ君」にエオルゼアを出て旅に出ようって言われたら心が動いたかもしれない。
でももうそれはできないんだ……だって「希望の灯火」を託されてしまったから、暁のみんなが命懸ける覚悟で主人公を逃したの知ってるから、ノラクシアちゃんとかムーンブリダさんとか主人公が特別な存在であったが故に死なせてしまった人たちを見てきたから……。
「フレイ君」は英雄になってしまった主人公のことを「どうして君ばかり守る役目を」って思ってたかもしれないけど、今までたくさん守られてきたんだよ。
だからSayで「フレイ、ありがとう」って言ったよ……旅には出られないけど、旅に出ようって言ってくれて嬉しかったから。「フレイ君」も主人公のこと守ろうとしてくれたんだって分かったから。

ホワイトブリム前哨地の人たちが戦う主人公を助けてくれたけど、あそこにいる人たち本当みんな大変そうで、厳しい戦いに立ち向かう人とか苦しむ怪我人を看てる人とか疲れてる兵士さんにご飯作ってる人とかいろんな人がいたなって思い出した。クルザスのサブクエめちゃくちゃやったもんな……理不尽で凄惨な現実とみんな戦ってたよ。
英雄も人なんだって45クエで「フレイ君」は怒ってくれたけど、みんな忘れがちなだけでそんなことはどこかで分かってるんじゃないかと思う。でもそれぞれの戦いで必死なときに、状況を覆す力を持つ存在が現れたら仰いでしまうのが人間というものだから……。そしていつしか自分とは違う神なる存在が助けてくれる変えてくれると祈るのかもしれない。
いつか黙約の塔でミドガルズオルムさんは「責務がある」って言ったけど、「フレイ君」のおかげでようやく少し分かったような気がした。主人公にすがってくるだけの人もいるだろうけど、みんなが同じように戦えるわけではない。あの強い英雄のように立たなければって自分のやるべきことと向き合う人たちもたくさんいる。きっとそれが主人公の「責務」の一つなんだと思う。

リビングデッドを覚えたのめちゃくちゃ最高だった。覚悟だ。誰かを守りたいという強い思いがあるからこそ、自分の身を投げ出すようなことはしない、必ずどんなことがあっても生き残るからって、そういう覚悟なんだよね? 盾を持たずに誰かを守りたいという自分の思いだけで戦う暗黒騎士のストーリーの中で、「誰かを守りたいなら自分と向き合って生きろ」って話をされるの、胸が熱くなる。守りたい人のために自分を犠牲にするのならそれは本当に守ることにはならない。守りたいのなら決して死んではいけない……。
もし何かを守るためにうっかり死んでしまって、英雄を悼む人々に「立派な最期だった」って言われたら「フレイ君」はきっと怒るよね。生き残って守られた者が勝手なことを言うなって。あの人はあんなに痛くて苦しかったのにって。だからそんなこと言わせないようにするから。生きてって君が言ってくれたこと忘れないから、絶対に一緒に生き延びよう。約束だよ。

 

○Lv60~70

(70コンプリート時期:漆黒IDホルミンスター前日)

50で誰かを守るために自分を見つめることの大切さの話をして、60で自分や大切なひとのために誰かを傷つけたことを忘れず飲み込んでそれごと生きていく覚悟の話をして、70はさらにもっと踏み込んでまた原点に帰るような話に感じた。 

初めにミスト見たとき、イゼルさんのご親戚!?!?ってなったけど、70クエストまでそういう要素ぜんぜんなかったから、もしかしたらたまたま見た目似てるだけなのかなって思ってた。 
そしたら「この瞳もこの髪も誰かが会いたかった『君』だ」ってさ……イゼルさんの姿見返してみたら、髪は水色なんだけど瞳はちょっと違う色で……鮮やかな青はもしかしてオルシュファンさんの瞳ってこと……? 

いやもうさ……フレイ君に会えたのほんと……ほんと……フレイ君の姿最後に見てからいろいろなことがあったけど、ずっとここまで進んできた姿見ててくれたんだなって思って嬉しかった。 
ミストはソウルクリスタルに眠ってた暗黒騎士たちみんなの「フレイ君」みたいなものだったのかな。皆が向き合い続けて、悩んで抱えて切り捨ててきた想いの欠片……どうか行かないで、死なないでほしいと喪失を恐れる気持ち……二度と戻らない後悔を惜しむ心……そういうものだったのかもしれない。 

ミストの手によって出てきた人たち、みんな主人公が倒してきた人たちで、今もずっと心の暗い部分に住んでるってことなんだな。主人公にとって、大切な誰かを奪ったひとであり、誰かを守ろうとして切り捨ててしまったひとであり……。 
なくしたものはぜんぶ作りなおす、という喪失そのものの消滅を願うミストに対して、こちら側は喪失の先に歩き続けることの意味とその先を生き延びることの強さを示して対峙する。何かを失くすなんて本当は起こらないほうがよくて、悲しみも生まれないほうがいいと思うのは当たり前のことで、ミストのちいさな見た目が原初的な感情の象徴を思わせる。50クエストで「僕を見て」っていうフレイ君も少し幼い印象を感じたなって思い出した。 

それでも、喪失そのものを否定することは、限りある命の中で生きることの否定につながることなのかもしれない。クエストの中で、失くしてもそれでもまだ生きている人にたくさん会ってきた。 
オンパーニュさんの言葉でもう答えは出ていた。別れを大いに恐れ、悲しむことは力になる。もっともつらいときにこそ別れた者を思い出せ。自分は今彼らの生きた先に立っているのだと自覚するのだ……。 
誰かを失いたくないという思いがあるからこそ、誰かを守りたいと思う。守るためにあらゆる力を尽くそうとする。それでも守れなかったものを見つめて、まだそれでも生きている自分と誰かのために、また歩いていく……そういうことを、たくさん繰り返してきたな……。 

最後にラストヴィジルに戻ってくるところで、もうトドメを刺されてしまった。ラストヴィジルは、イシュガルドに来たばかりの頃ここでずっといなくなった暁のみんなのことを考えて祈って泣いていた場所なので、個人的にとても思い入れがあって……偶然だけどウワ~~!!!!!!ってもう突っ伏しちゃった。 

暗黒騎士のソウルクリスタルの欠片と、主人公の想いがここで重なり合ったから、ミストが生まれたんだな。フォルタンの屋敷を見て、主人公は「変わりないようだ」って言ってたよね。でも寄っていかないのか?って言われて首を振ってた。そのとき、いろんなことを考えてたんだな。イシュガルドのみんなのことをずっと忘れたくない、懐かしい、会いたい、そんな風に思ったのかな。 

でもフォルタン伯爵は、またいつでも思い出話をしようって誘ってくれた。顔を見るといろんなことを話したくなってしまうって。もういなくなってしまった人に会うことは難しいけど、まだ生きている人と話をすることはできる。生きている人どうしで思い出を持ち寄って、いなくなった人の姿を紡ぐことはできる……。フォルタン伯爵の回顧録は、喪失を経たひとが生き延びる意味の象徴の一つでもあるのかもしれない。 

過去いちばんくらいにめちゃくちゃに泣いてしまい、ラストヴィジルで佇みながらティッシュを3枚くらい消費した。 
何かあるたびにこの場所に立ち寄ってきたけど、またこれまでとは違う気持ちで同じ景色を見てた。また新しい思い出ができた。ここまで生きてきたからこそ。

 


○Lv80

(80コンプリート時期:漆黒5.0クリア直後)

フレイ君に50クエストのときと同じ場所で呼びかけるところ、なんて言おうかちょっと考えたけど、50のときと同じ言葉を言った。
50のときは、フレイ君がエオルゼアを出て遠くに行こうって言ってくれて、その待ち合わせ場所が大審門前だったんだよね。あのとき、本当は一緒に行きたいけど、今の自分は希望の灯火を託されてしまったから行けなくてごめんね、でも一緒に行こうって言ってくれて嬉しかったよ、って言いたくて「フレイ、ありがとう」って言った。

80クエストで、フレイ君にお花を渡すために同じ場所で呼びかけることになったとき、ほんの少し考えたけどあまり迷わなかった。あのときと同じ言葉を言おうってすぐに思えた。でもあのときとは違う気持ちで。いつも一緒にいてくれてありがとう、一緒にいてくれたから、ここまで来られたよ。そういう気持ちを込めて「フレイ、ありがとう」って言った。
フレイ君の、英雄の影身の言葉を聞いて、ただ、ああよかったな、って思った。ここまで来てよかったんだ。ちゃんと生き延びるっていう約束を守れたから。一緒に生きることを選択できてよかった。
愛があるからそんなに頑張れたんだね、ってリエルちゃんに言われたけど、この世界を愛する気持ちを旅の中で持つことができたからこそ、ここまで来られたって思ってるので、本当にそうだなって思った。自分のことも世界のことも、愛してるって言い切れるようになったから、ちゃんと言い切ってここまで生きてきて、よかったんだな。よかったって思った。


ジョブクエやった時期によって、感想って変わるなあって思った。
ので、コンプリート時期も合わせて書きました。